管楽器リペア科1年生です。入学してからはや3ヶ月、「凹出し」や「コルク交換」など、多くのことを学んできました。その中でも私が特に力を入れているのがクラリネットの「タンポ交換」&「調整」です。クラリネットのタンポは、下の写真のように台紙、フェルト、フィッシュスキンの3つから構成され、トーンホールにフタをする役割を担っています。
どのようにカップに接着させるかというと、セラックと呼ばれる接着剤を溶かし、カップとタンポを接着させます。接着させたものを管体に取り付け、ヘラで角度を調節します。そして、フィラーを使ってトーンホールの当たりが均等かどうかを確認します。文章で書くと簡単に見えますが、実際にやってみるととてつもなく難しい作業です。
そもそも「なぜタンポを交換する必要があるのか?」というと、長年の湿度や湿度で変化してしまったタンポでは、しっかりとトーンホールを塞ぐことができず、演奏に支障が出てしまうからです。その支障を取り除く作業がタンポ交換&調節です。タンポの調節一つで楽器そのものの音色が変わってしまうくらいとてもシビアで大切な作業なんです。調節はとても難しく、それでいてとても楽しい作業です。この作業を始めてから毎日が研鑽の日々で、カップを熱する方法、ヘラの動かし方、セラックの盛り方、一つひとつが楽しいです。これからもリペアマンになるために、努力していきたいです!